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浪費家の相続人に条件を付けたい
72歳を迎えて、そろそろ相続のことを考えるようになってきましたが、心配なことが一点あります。相続人は妻と長男・長女です。しかし、長女の夫に極度の浪費癖があるため、娘に財産が渡るとたちまち使われてしまう怖れが拭えません。なにか良い解決策はないでしょうか?
相続トラブルに役立つ知識
遺言書の補完機能として財産を信託銀行に預けるのが、安全で有効な方法ではないでしょうか。そうすれば、浪費されることなくお嬢さんに確実に財産を贈ることができます。
遺言書では補えない機能
- 金額に関する条件
ご相談のケースのように、浪費癖がある人がいる場合に活用できます。たとえば、「毎月の支払金額は20万円とする」と指定することで、財産を受け取った人は財産を計画的に使用することができます。 - 時期に関する条件
財産を受け取る人が未成年者の場合に「大学を卒業してから」という具合に、また、時期を引き延ばした方がいいような場合には「相続人がある年齢に達してから」という具合に、時期に関する条件を付す必要がある場合があります。 - 回数に関する条件
ギャンブル好きな相続人には「2か月毎に50万円」という具合に、何回にも分割して渡せば問題なく財産を使用できます。このように、一括で渡すかわりに、何回かに分けて渡したりと回数に関する条件を付することが必要な場合があります。