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地主の許可があれば、借地権は売却できる?
借地で暮らしていた母親が亡くなり、一人娘の私が財産を相続しました。そのなかに借地権も含まれていましたが、私は既に結婚していて分譲マンションに暮らしています。そこで、借地権を売却しようと思っているのですが、地主さんの許可とか手続きは必要なのでしょうか?
相続トラブルに役立つ知識
相続した借地権の売却は、当然、可能です。実際に借地権を相続したタイミングで売却される方も多くいます。
(1)地主の許可は必要
借地権の売買や売却・譲渡は、「地主の許可」が無い限り、行うことはできません。もし、地主の承諾を得ずに勝手に売買や譲渡をした場合は契約違反となって、地主から借地権の明け渡し請求を受けることになりますので、要注意です。また、承諾を得て借地権を売却することが可能な場合でも、その際は承諾料を支払う必要があります。
(2)借地権の相続税評価額の算定方法
借地権の相続評価額の計算方法は、基本的には自用地評価額に借地権割合を掛けて求めることができます。自用地評価額とは土地の更地価額のことで、借地権割合とは路線価図に記載されている割合のことです。
路線価図は国税庁のHPで誰でも閲覧できます。
→ 国税庁 https://www.nta.go.jp/index.htm
借地権の相続評価額=自用地としての評価額 × 借地権割合
1億円の評価額で借地権割合が60%の場合
1億円 × 60% = 6,000万円
借地権割合が60%の場合、相続評価額は6,000万円となって、この金額が相続税の対象となりますが、この数値どおりになることはほとんどありません。売却先によっても価格は大きく異なりますし、地代や地主との関係でも価格が異なりますので、あくまで目安として考えてください。