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遺言 

財産目録に書かれた土地が存在しない

財産目録に書かれた土地が存在しない

目次

財産目録に書かれた土地が存在しない

数年前に母親を亡くした父親も、今年87歳で亡くなりました。子どもは、私と妹の二人兄妹です。父親は過去に遺言書を書いたと言っており、聞いた場所に保管されていました。そこには、ある土地を私に相続させるという記述があったのですが、実際に調べてみると売却されていました。他の財産は、相続できないのでしょうか?

遺言書への対応策

もし、遺言で「相続させる」とされた土地が亡くなった方の行為で売却されていたというのであれば、この遺言は取り消されたことになります。

実際に存在しないものは、遺言にもないものとして捉えます

普通の相続が可能です。つまり、遺言書に書かれていた土地は「もともとないもの」として考え、遺産分割協議を法定相続分どおりに分ければよいのです。

しかし、土地の売却がお父さんの死後に何らかの方法で行われたものだとしたら、売買契約の取り消し、あるいは売却を行った責任者に対して弁済や損害賠償を請求することが可能です。


★まとめ★

遺言書に書かれていても実際に存在しない財産は、「ない」ものとします。


★用語解説★

  • 法定相続分
    民法で定められた各相続人の取り分のことで、遺言などがない場合に、「このように財産を分けるのが、もっとも良いのではないか」と決めている分け方です。相続人同士が話し合って分割割合を決める遺産分割協議においては、その相続分は自由に決めていいことになっています(民法第900条)。