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秘密証書遺言の書き方は?
79歳になったので、妻や子ども、孫たちを安心させるよう、そろそろ遺言書を作成しておきたいと思っています。ただし、偽造や改ざんされることがないように、秘密証書遺言の形にしたいのですが、作成手順や必要書類がわかりません。分かりやすく教えてもらえませんか?
遺言書への対応策
過去の法改正により、現在、秘密証書遺言を選択する利点はあまりありませんが、強いて挙げるとすれば、以下のものがあります。
- 多額の財産をお持ちで、かつ安全性・確実性よりも公正証書作成費用の節約を優先したい方
- パソコンで遺言書を作成したい方
- 誰かしらに代筆をお願いしたい方
⑴遺言の内容をまとめ、封をする
遺言の内容を記載します。本人が署名・捺印をすれば、パソコンや代筆でもかまいません。ただ、自筆で書いておけば、何らかの理由で秘密証書遺言として認められなかったときでも、内容に不備がなければ自筆証書遺言として成立させることができます。遺言書を作成し終えたら封筒に入れ、捺印と同じ印鑑で封印します。
⑵公証役場で証明してもらう
証人2人と一緒に公証役場に行き、遺言書を公証人に提出します。その際、自分が遺言者である旨と氏名・住所を口頭で伝え、代筆してもらった場合は代筆者の氏名と住所も伝えます。公証人は遺言書が本人のものであることを確認し、遺言者の住所・氏名・日付を封書に記入し、遺言者・公証人・証人がそれぞれ署名・捺印します。
!注意
次の人は、証人になれません。
- 相続人となる人
- 未婚の未成年者
- 受遺者およびその配偶者と直系血族
- 秘密証書遺言の作成担当となる公証人の配偶者と4親等内の親族
- 公証役場の関係者
⑶遺言書を保管する
公証人は秘密証書遺言を作成した日付・遺言者と、公証人の氏名を公証役場の記録に残します。遺言書は遺言者に返却され、自身で保管します。なお、公証人の手数料として、11,000円が必要となります。
★まとめ★
秘密証書遺言の作成には多少の手間と費用がかかりますが、自筆で作成する必要がなく偽造の心配もありません。
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