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相続開始について 

遺産相続手続きの全体スケジュールを知りたい

遺産相続手続きの全体スケジュールを知りたい

遺産相続手続きの全体スケジュールを知りたい

父親の死後、8年一人暮らしをしてきた母親は85歳を迎え、体調の悪さを引きずり続けています。子どもは、長男の私を筆頭に妹と弟がいます。3人とも、そろそろ母親からの相続を考えなくてはいけない状況だと分かっています。そこで、まずは遺産相続に関する手続きの大まかな流れを把握したいと思います。スケジュールを知っておけば、いろいろ準備でき、それによって兄弟姉妹との間の争いも避けられる気がします。

相続前に役立つ知識

下記が相続手続きの流れとなります。しかし、状況によっては必要のない手続きもありますし、前後が異なる場合もあります。とはいえ、相続全体の流れや期限が変わるわけではありません。

  1. 死亡届の提出(7日以内)
  2. 遺言書の確認
  3. 相続人の確定
  4. 相続財産の全容を把握
  5. 相続放棄・限定承認(3ヶ月以内)
  6. 準確定申告(4ヶ月以内)
  7. 遺産分割協議書
  8. 名義変更などの手続き
  9. 遺相続税申告(10ヶ月以内)
  10. 遺留分減殺請求(その請求事項を知った時から1年以内)

(1)死亡届の提出

相続というのは、人の死亡から始まります。そのため、まずは死亡届を役所に提出します。その際、「死亡診断書」か「死体検案書」も必要になります。7日以内という期限がありますから、注意してください。

届け出先は、故人の本籍地、死亡地、届け出をする方の所在地のうち、どれかを管轄する市区町村役場です。これらが役場に受理されると、「死体埋火葬許可証」が出されます。この許可証がないと、葬儀を行うことができません。

(2)遺言書の確認

死亡の手続きが一通り終了したら、遺言書の有無を確認します。亡くなった方が住んでいた家をよく捜索してみましょう。遺言書には、自筆証書遺言公正証書遺言秘密証書遺言があります。いずれも最新の日付のものが有効です。

ここで注意することは、遺言書を見つけても勝手に開封しないこと。自筆証書遺言秘密証書遺言の場合は、家庭裁判所にて「検認手続き」が必要になります。

(3)相続人の確定

遺言書が見つからなかった場合や、遺言書による相続財産の行方が一部しか記載されていなかった場合は、遺産分割協議で残った相続財産の行方を決めます。遺産分割協議はすべての相続人の参加が不可欠のため、相続人を確定させる必要があります。

相続人を確定する際は、しっかり戸籍謄本を取得して確認をしましょう。遺産分割協議を無効にさせないために必要な作業です。

(4)相続財産の全容を把握

相続では預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金などのマイナス財産も相続の対象になります。特にマイナスの財産を相続するということは、負担を自身が被るということですから、よく確認することが大切です。

(5)相続放棄・限定承認

発見された相続財産がマイナス財産ばかりだった場合、その財産をすべて相続する遺族にとっては酷でしかありません。そこで、自身に相続があったことを知った日から3か月以内であれば、相続放棄限定承認という手続きをとることができます。

(6)準確定申告

故人が自営業者だった場合(正確には確定申告を行っていた方の場合)に必要になる手続きです。対象者が亡くなった時点で申告すべき所得税がある場合は、4か月以内に準確定申告を行わなければなりません。

(7)遺産分割協議

遺言書が見つからず、相続放棄限定承認をしなかった場合、残された相続財産の行方は遺産分割協議によって決めます。遺産分割協議については、特にルールが決まっているわけではありません。相続人全員が同意する内容であれば、どういった方法でされても構いません。

遺産分割協議がまとまったら、後の手続きやトラブル防止のために「遺産分割協議書」を作成しましょう。「誰が、どの財産を、どれだけ相続したのか」を協議に参加していない第三者が理解できるよう、しっかりと財産を特定して記載します。

(8)名義変更などの手続き

相続財産が目の前にある現金であれば分割するだけで済みますが、預貯金口座や不動産などの場合は、解約や名義変更の手続きをしなければなりません。その際、どういった内容で遺産分割協議が終了したのかを示すために遺産分割協議書の提示を求められることになります。不備のない遺産分割協議書を作成しましょう。

(9)相続税申告

相続税はほとんどの方にとっては発生しない税金ですが、相続財産が多大である場合は納めなければなりません。申告期限は10か月以内となっています。相続税を申告しないと「無申告加算税」が課され、通常の税率よりも高い税金を支払うことになります。

(10)遺留分減殺請求

自分に相続分が発生しているはずなのに、遺言などによってまったく相続財産を受け取ることができなかった場合、遺留分減殺請求を行うことが認められています。「遺留分」とは、相続人が最低限相続できる権利のことで、これが侵された場合に請求することが「遺留分減殺請求」です。この遺留分減殺請求は相続があったことを知った日から1年、または相続開始から10年間と定められています。


★まとめ★

相続手続きのなかには、期限が設けられているものがあります。必要な項目の期限は、しっかり把握しておきましょう。

★用語解説

  • 自筆証書遺言
    筆記用具と紙、印鑑があれば作成することができる遺言書。遺言の作成にあたって証人や立会人、遺言書の封入は不要ですが、遺言者の死亡後に家庭裁判所で検認手続を行う必要があります
  • 公正証書遺言
    公証役場で公証人に作成してもらう遺言で、最も確実であるといえます。公証役場がどこにあるか分からないときは、インターネットや電話帳で調べるか、市区町村役場に聞けば教えてもらえます
  • 秘密証書遺言
    「内容」を秘密にしたまま、「存在」だけを公証人役場で証明してもらう遺言。作成の際には、2人以上の証人が必要です。
  • 検認
    相続人全員に対して遺言の存在や、その内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など、検認日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止する手続きです。遺言の有効・無効を判断する手続きではありません。
  • 遺産分割協議
    相続人全員の合意で、被相続人(亡くなった方)の遺産の分け方を決めることです。
  • 相続放棄
    法定相続人が、被相続人の残した財産がプラスの部分が多くても相続せず、マイナスの部分が多くても債務の負担をしないこと。相続放棄すると、「その法定相続人は初めから相続人でなかった」ことになります。
  • 限定承認
    相続を受けた人が、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐという方法。マイナスの財産(借金)の金額がプラスの財産より明らかに多い場合や、わかっていない借金が残っている可能性がある場合などに有効です。